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契約業務改善 ガイドをダウンロード

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ノウハウ

投稿日:2025年11月18日

依頼増加はゆっくり来る。気づいた時には、手遅れに
法務の仕事は、火消しではなく“平時のコントロール”が本質です。
だからこそ「今、目立った問題がない」状態が続くと、そのまま淡々と業務が回っているように見える。
そして、何も変えないまま同じフローで続けてしまう。実は、これこそが一番危ない。
なぜなら、契約業務の現場では“静かに”依頼数が増え続けるからです。
事業部の人数は増える、事業モデルは複雑になる、新しい契約スキームが生まれる。
さらに、電子契約・ワークフロー・文書管理など複数のシステムが社内に入り始めている。
その積み上がりが、法務の“案件受付”の処理構造をじわじわ苦しめます。
「以前と比べて負荷は上がっている気はする」
でも、致命的な停滞は起きていない。
この“微妙な不便”のまま放置してしまうことこそ、法務の将来の詰まりを生む最大の温床です。

■属人化はいつ起きるか

答えは「いちばん静かな時」です。
案件が積みあがり、忙しい状況になってから改善するのは難しい。
人は余裕が無いと、仕組みではなく“自己流の対応”を強めてしまうものです。
・メールで依頼が来て
・Slackでも来て
・紙(PDF)で資料が添付されて
・必要な情報は何度も確認して

自分の“経験”で捌けてしまうと、それ以外のオペレーションが育たない。
そして気づくと「あの人に聞かないと分からない」
という状況が組織に刻まれる。

■未来のリスクを軽視してしまう心理

人は合理的です。だからこそ
「今すぐ困っていないなら、無理に変えなくていい」
そう判断してしまうことがほとんどです。
しかし、依頼トラフィックは“ある日突然”跳ね上がるのではなく
“気づかぬまま積み上がり増える”ものです。
企業の成長を止めないのが法務の役割だとすれば、
変える理由は「困っているから」ではなく
“困る前に仕組み化しておくため” なのではないでしょうか。

■入口の仕組み化は最小のコストで最大のリターンになる

特に“案件受付”は、改善効果がダイレクトに広がる領域です。
入口が整うと、後工程全てが滑らかになる。ただ、ツール選定には注意が必要です。
様々なワークフローシステムには、それぞれメリットがある。
しかし契約業務特有の属性管理・権限・履歴追跡までを網羅するには限界がある。
“変えた後の管理のしやすさ”まで見ないと
「結局、別の台帳で管理」が再発します。
つまり、「今は困っていない」状態を“余白のあるうちに”守るための仕組みです。
忙しくなってからでは遅い。
改善は、忙しくなる“前”にしかできない。

■ まずは、情報収集からでいい

今日、いきなりシステム導入を決める必要はありません。
まずは、他社がどのように“入り口”を整えたかを知るところから始めてください。
今回の記事の元となった資料では案件受付の課題例と、各種手段のメリット・デメリットを整理しています。契約業務改善ガイド 案件受付編を無料でご覧いただけます。
他社の実例や改善ステップも掲載しておりますので、まずは情報収集の一環としてぜひご確認ください。

著者名

ContractS編集部

ContractSは、契約プロセスの構築や契約管理・案件管理を通じて、契約業務を最適化するシステム「ContractS CLM」を開発・販売しています。大企業から中小企業、スタートアップまで、幅広い企業の契約業務改善を支援してきた実績があり、そのコンサルティング経験を活かして、契約業務に関わる読者が参考にできる情報を発信しています。